ユリイカ家のゆるゆるとした日常

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ユリイカ家用 覚え書きメモブログ。

羽生結弦 notte stellata|ノッテ・ステラータ

羽生結弦アイスショー;ノッテ・ステラータのチケットに奇跡的に当選し
3/11の震災日、仙台へ見に行ってきました。

ほんとは仙台旅行記のなかで触れるつもりだったのだけれど、ショーがあまりに素晴らしく、また心に深く刻まれたので じぶんのためにも忘れないうちに書き留めておこうと思います。

 

羽生結弦 notte stellata|ノッテ・ステラータ

notte stellataはイタリア語で「満天の星」を意味する

2011年3月11日、東日本大震災 宮城県仙台市で震災にあった羽生結弦
その夜、家族で避難所へ向かった

崩れた建物、破裂した水道管—
避難所への道中に目にしたのは、変わり果てたふるさとの姿だった

絶望感の中、空を見上げると―
そこには 満天の星が輝いていた
震災で起きた停電で、
ふだんは街の明かりに遮られて見えない美しい星が輝いていた

美しく輝く満天の星— 羽生は「希望の光」を感じたという

このショーのタイトルは notte stellata
あの日、被災地を照らした満天の星のように
"希望" を発信し人々が少しでも笑顔になれるきっかけになれば―
そんな思いを込めて

羽生結弦 notte stellata公式サイトより

 

じつは昨年12月の羽生結弦単独アイスショー;プロローグ@八戸にも当選して(今年2月のGIFT@東京ドームは落選)いたので2公演当選することはないんだろうなぁと半分諦めていたのですが。嬉しくて絶叫してもーたわ。
(12月のプロローグ旅行記は富山旅行記が終わったら書いていきます)

尊い。。。。

 

公演は3/10(金)、11(土)、12(日)でわたしたちが行ったのは3/11。震災の日でした。嬉しくて嬉しくてウキウキわくわくだけではない、心と気持ちを引き締めて、厳粛な思いで仙台に向かいました。

 

仙台駅からシャトルバスで会場のセキスイハイムスーパーアリーナへ。会場に到着してバスを降りた時がちょうど14:46の地震発生時刻で、なにか運命めいたものを感じてしまいました。その場にいた人たち全員が立ち止まって1分間の黙祷を(羽生さんら出演スケーターもリンクで黙祷をしたそうです)。

 

 

 

16時、開演。

真っ暗なリンクに静かに降り立った羽生さん。

まさかのノッテ・ステラータ降臨!!!!

えええええ。
いきなり?! いきなりですかい?!
だってこれ、絶品ですよ?! 
羽生さんの絶品プログラムをしょっぱなから?!
なんという贅沢......

なにこの美しさ...... のっけから心臓ばくばくなんだが

 

わたしがノッテ・ステラータを生で観るのは、2019年12月にイタリアで開催されたグランプリファイナルのエキシビション以来でしたが そのときより確実に磨きがかかって進化していた...!(感動&驚愕)

 

 

そしてそして、
今回のショーの目玉中の目玉、体操のレジェンド内村航平さんとのコラボ...。

 

さいしょちょうどわたしの席に対して背を向けてた羽生さん。
音楽がバーンて鳴って、羽生さんがクルりとターンしてわたしのほうを向いたんだわ。

ひっくり返りそうになりました、貴公子みエグすぎて。

「凛々しい」の最上級をいく言葉 だれか教えてくれ


あの瞬間がずっと忘れられない…。
いまだにロドリゴさんに「あのときの、クルって振り返ったときの羽生さん超ヤバくなかった??」ってウザ絡みしてウザがられております。w

 

このお衣装もハマりすぎて。。。
デザインは原孟俊氏。「偉大な王の帰還」をテーマに、そこから「古代オリュンポス主義と身体表現へのトリビュート」「12年前にこの地で起こった悲しみの継承と儀式」というアイデアへ発展させていったのだそう。

内村さんとのコラボは想像のナナメ上を行っており、鳥肌立ちまくり。
夏の王者と冬の王者の夢の協演、至高すぎ。
とくに内村さんの円馬での開脚旋回 × 羽生さんのスピンのシンクロはのけぞったのけぞった、美しすぎて。

衣装おそろい♡

 

2人のコラボのときに使われた楽曲が「Conquest of paradise」なのですがこれが素晴らしくいい!!!

羽生さんから始まり 内村さんまた羽生さんそして内村さんと、交互に演技していくんだけど音楽1:41のところから2人同時に、2人の技が、2人の美が、シンクロするんですよ!!
後方伸身宙返り2回ひねり(内村さん)と4回転トウループ(羽生さん)を同時に披露まじで鳥肌の絶叫モノ。音楽の効果もパない!!
まさに王者の曲、といった壮大かつ荘厳な旋律で、この2人だからこそふさわしいし逆にこの2人しかふさわしくないからほかの人は使っちゃだめなやつ。
(この曲聴くと瞬時にあの瞬間の感動がよみがえるから、頻繁に聴いて反芻してる。。)

 

もうすでに心拍数がヤバいのに
羽生さんによるDynamite、陸ダンス披露で気絶。

キレッキレやぞ!!

 

大トリの「春よ、来い」
復興への祈りや希望を込めて羽生さんが選んだプログラム。

でもなんか、それだけじゃないものを感じた。
心の傷、苦しさ、哀しさ…も混じっているような、、、高ぶる感情が演技に溢れ出ていたような気がした。

 

共演者;鈴木明子さんの談話

「3日間通して『ともに前へ』とのコンセプトでやってきたが、
3・11はちょっと違った。すごくたくさんのことを背負っていると感じた。

苦しみや悲しみなどがヒシヒシと、羽生くんの背中から伝わってきた。
私からすると、そんなにもう背負わなくていいよって思うぐらい。いろんなものを背負っているように見えた。

11日の公演後は本当に出し切った感じだった。
疲れというか、本当に全てをささげたように感じた」

 

 

フィナーレ。

出演者全員が流れ星となって希望や夢を届けてくれました。

ステキな笑顔!!! ほんとうにありがとう!!!

 

さいごのあいさつで羽生さんが「ここ(会場)は遺体安置所でした」と涙ながらに語ってくれて、なにも知らなかったわたしは自分の能天気さにあきれてしまった。
ここでショーをやることに対する羽生さんの葛藤や戸惑いは計り知れない、どれだけ苦悩したんだろう、と。
でもわたしは、被災者・被災地に常に寄り添ってきた羽生さんだからこそそこでやる必然性があるし、そこでやる意義があるんだと思う。

 

そして、マイクを使わない地声で「ありがとうございました!!」って叫んで退場する...っていうのが羽生さんショーのお約束なんだけど、この日はその「ありがとうございました!!」のあと10数秒くらい間を置いて羽生さんが再びマイクを取って、語った言葉がずっと胸に焼きついているので貼りつけておきます。

今日ある命は明日もあるとは限りません。
今の幸せは明日もあるとは限りません。
そうやって地震は起きました。
だからみんな真剣に、今ある命を、今の時間を幸せに生きてください。

 

このショーを観れて、本当に嬉しかった。
穏やかに毎日を過ごせていることが、どれほどの奇跡か気づかされました。
羽生さんには感謝しかありません。
勇気を、希望を、元気を、ありがとうございました。